ocr-generated ( 8 登録文化財)
桜 牛
所在地 愛田区向島(138
牛嶋神社内
撫牛の風習は、江戸時代から知られていました。
自分の体の悪い部分をなで、牛の同じところをなで
ると病気がなおるというものです。牛嶋神社の撫牛
は体だけではなく、心も治るというご利益があると
信じられています。また、子どもが生まれたとき、
よだれかけを奉納し、これを子どもにかけると健康
に成長するという言い伝えもあります。
この牛の像は、文政八年(一八二五)ごろ奉納さ
れたといわれ、それ以前は牛型の自然石だったよう
です。
明治初期の作家、淡島寒月の句に「なで牛の石は
涼しき青葉かな」と詠まれ、堀辰雄は『幼年時代』
で「どこかメランコリックな目ざしをした牛が大へ
ん好きだった」と記すように、いつも人々に愛され
てきました。
平成十七年三月
愛区教育委員会